かめさんの中国ビジネス奮戦記
中国にかかわって30年近くになります。中国との出会い、中国語の習得、そしてビジネスの世界への経験をまとめ、同時に現在進行中のビジネス現場から生の日中ビジネスの姿を公開するものです。
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かめ

Author:かめ
小学生の頃、佐渡の向こうに大陸があって、中国があると聞いた。中学生になって深夜放送に夢中になるが、中国語の甲高いアナウンサーや、変な日本語でお国自慢ばかりしている北京放送が耳につき始める。最初は馬鹿にしていたが、それが興味に変わって行った。それから数十年、中国語の習得、中国駐在、ビジネス、プロジェクト推進など中国と不思議な縁が深まって行く。 振り返れば・・・、面白いじゃないの。 ブログにしてみようと思った。 独断と偏見の中国なんちゃってビジネス奮戦記である。

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ハルピン事件
   私が大連法人の総経理、大連開発区の事業会社の董事などを兼務していた2002年春のある日、ハルピン事務所所長兼任の辞令が出た。 ハルピンは歴代食糧部門の人間が所長を勤めてきたが、それは大豆や米などの穀物商いが中心であった為である。 私は基礎化学品部門の出身、なぜこういう人事になったのか判らないが、要するに事業でくくらずに、地域割りで見ようという発想のようだった。 総経理や所長といった主管者は個別の案件よりも全体を見た経営をすれば良いわけで、本来出身部門に縛られるものではない。 それはそれで理屈は通るが、現実は大連から900kmも離れたハルピンという大都市の仕事を兼任するのはしんどかった。 

   歴代所長は北京事務所の食糧部門長が兼任していた。 大連法人総経理の兼任は初めて。 日本人駐在が1名、中国人スタッフ3名の小所帯だ。 そこで経理(会計)の問題を見つけてしまったのが発端で、中国人営業担当2名を解雇する問題になってしまった。
   ある日、事務所の現金が帳簿と合わない、帳簿は領収証などと合わないという問題があり、原因を探っていた。経理担当の女性が「実は・・」と話し出した問題は少々驚く内容であった。 

   まず、過去その経理担当が着任する前のシステムに大問題が存在していた。 小口の経費は大抵日本人駐在員が立替払いをし、領収証を貰い、当時営業担当の内の一名が会計を兼務していたのでその女性担当に領収証を渡し立替金を回収する。 普通ならそこで会計は記帳し、領収証を伝票とともにファイルする。 が、実際は日本人は国内の感覚で仕事をする事を熟知していた会計兼務の女性にウラをかかれていたのだ。
   実際は立替金精算の際、時々会計係は単に領収証にある金額を件の駐在員に渡していただけで、記帳も伝票も発行しない時があった。 駐在員は会計兼務の女性に領収証を渡し、現金を受け取る事で仕事は完結していると考えたのだ。 会計兼務の女性はもう駐在員よりも古くから事務所で働いており、営業も優秀で、且つ大変まじめに見える。 駐在員は日本のシステムの感覚で精算が完了、あとは会計がそれをきちんと「記帳するはず」と考えていた。 しかも月末に必ずチェックされる、問題ないはずだった。

   ところが会計兼務の女性は記帳してない、当然月末に現金が不足する。 が、数百元なら駐在員は仕方が無い、忙しいので小口現金は事務所の雑収入や自分のポケットマネーから補充してしまい、月末のつじつまを合わせていたのだ。 会計兼務の女性は、しっかりと日本人駐在員が月末にポケットマネーや、航空券などの「戻し」など雑収入の積み立てから補填するのを見届け、次月になってから領収証と伝票をあらためて起こし、すでに日本人へは精算済みなので、その現金を自分のポケットに押し込む、という事を繰り返していたのだ。 また個人所得税の還付があることを日本人に教えず還付金を皆で山分けしていたり、もう一人の営業とつるんでOCS国際郵便で送るサンプルや書類の重量ごまかしを代理店とこれも山分けしている事もあぶりだした。 

   このクーリエサービスの重量ごまかしは中国における企業がもっとも被害にあいやすい問題だが、地方ごとに正規以外の代理店制を摂っている以上なくなることはまずない。 サンプルだから担当に任せ、きっちりとして計量と請求書のチェックを行ったいなかったのである。 件数も多いので仕方ない面もなきにしもあらずだが、問題発覚後試算したところ、年間200万円近い金がイカレテいた事がわかった。 欧州向けの大量サンプル発送にあたり、その分をおとりとして受取人と連携するとともに、OCSの本体に残っている計量記録をもらい、代理店と担当者に突きつけた。 代理店に対し、過去の不当に高く受け取った金の返還と、スタッフへのキックバックにつきゲロするようせまった。 代理店の責任者は実は北京の大物政治家が家族に経営させている会社の社員でもある事をつかみ、あわせその会社でも不正などを疑われている事をつかんだ。 それをネタに強く交渉すると、自宅に脅迫電話がかかるようになった。 

   脅迫電話は予想外だったが、家族を安心させ、こちらも更に強い態度で出た。 結局、スタッフもその様子を見て、自ら会社を去り、業者からも超過料金の大半を取り返すことに成功した。 実際の不正はもう少し広範囲にわたって行われていたが、全てを暴露すると実名が公のものになってしまうので、この辺りとさせて頂き、中国人スタッフと私の間に立って何度もあきらめ挫折しそうになりながら耐えてくれた新会計係の女の子と弁護士のそのご主人には今でも大変感謝している。 実際の作業は自分でしなければならなかったが、彼らの精神的な支えとアドバイスは問題解決への大きなエネルギーになった。

   中国で会社を経営したり管理している方には経費の誤魔化しとともに、各種税還付の取りっぱくれにご注意下され。 経費は完全に管理する事は無理と言われているが、せめて姿勢は示さないと傷は深くなる。 特に今回は駐在員事務所の個人所得税還付という臨時法規について、その種の情報を日本人駐在員や前任所長が持っていたら事前に防げていた。 営業出身の駐在員は自分の仕事の領分だけを見がちだが、それだけではなく、常に管理者として隅々まで目を向けるようにしなければならない事、特に小所帯の事務所では必須の駐在員資質である。 それと情報網をはりめぐらす事、大事ですね。 
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テーマ:中国 - ジャンル:海外情報

この記事に対するコメント

中国に進出する企業の現地職員管理の難しさはよく耳にしますが、
実際の生々しい体験を読むと、その難しさが実感できます。
こちらも、今、正に別の次元での中国との対応の難しさに直面していますが、
一方で改革開放の進む中国にあって、それとは逆行するような体制の難しさを
ひしひしと感じています。
そんなわけで、ここのところ出張や週末出勤で休みがままならず、今月は今度の土曜日には休めそうですが、3月は、18日19日の週末しかカヤックには出かけられなさそうです。
今度の土曜日に長浜に漕ぎに行きませんか?
漕いだ後には、焚き火でもしてゆっくりと夕日でも眺めて、暖かいモノでも食べて、しばらくリラックスして夜半に帰ろうとおもうのですがどうですか?
【2006/02/20 20:29】 URL | ベルーガ #- [ 編集]

ベルーガさんへ
忙しそうですね。引継ぎもあるでしょうし、その間にも世の中うごめくでしょうし、大変だと思います。 今週の土曜日ナハマOKですよ。 先週末房総イカゲソツアーでまったりツアーを堪能しました。 今週末は、やはり風向き次第で城ヶ島往復でマグロ定食か、荒崎・佐島(毛無島)で福園定食、夕方夕日を見ながらリラックス、これ行きましょう♪ たぶんヨコさんも「是非」となりますので、海猿の方にも書き込んでおきましょう。
【2006/02/20 22:12】 URL | かめ #- [ 編集]


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