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かめさんの中国ビジネス奮戦記
中国にかかわって30年近くになります。中国との出会い、中国語の習得、そしてビジネスの世界への経験をまとめ、同時に現在進行中のビジネス現場から生の日中ビジネスの姿を公開するものです。
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かめ

Author:かめ
小学生の頃、佐渡の向こうに大陸があって、中国があると聞いた。中学生になって深夜放送に夢中になるが、中国語の甲高いアナウンサーや、変な日本語でお国自慢ばかりしている北京放送が耳につき始める。最初は馬鹿にしていたが、それが興味に変わって行った。それから数十年、中国語の習得、中国駐在、ビジネス、プロジェクト推進など中国と不思議な縁が深まって行く。 振り返れば・・・、面白いじゃないの。 ブログにしてみようと思った。 独断と偏見の中国なんちゃってビジネス奮戦記である。

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中国での訴訟(その2)
ビジネス日記「商社編」⑭

  前回の記事、90年前後の情勢に基づいた内容だったので、現在の感覚ではご理解頂けない表現がある事に気づきました。今回はその辺ちょっと気をつけた表現にしようと思います。
  さて、今度は1994年初頭のお話。私の最も軽蔑するおっさん(当時は上司)が、またも愚かな事をやってくれちゃいました。日本では医薬原料にもなる或る種の「酸」、原料は中国の植物の実です。 この天産物を輸入し、日本の医薬原料メーカーに入れておりました。 この「実」にあるタンニンという物質の含有量が多すぎると使えないので、必ず契約は「サンプル確認条件」として、実際の貨物の中からサンプリングをし、ユーザーで分析、これがOKとなって初めて契約が発効する、というやり方をしておりました。天産品を扱う以上、リスクはありますが、事前にサンプルを確認する事でできるだけこれをミニマイズする訳です。
  その問題となった契約、サンプル評価をユーザーが中々出してくれません。 痺れを切らした中国側サプライヤーが原料確保が難しくなるのを恐れ、結果が出る前に相場を張って購入してしまいました。 ところがユーザーからは「不合格」の結果が出て、我々は早速その契約をキャンセルしました。 ここで、説明を加えますと、当時、中国の対外貿易はまだ「貿易権」を持ついわゆる「外貿公司」が窓口にならなければなりません。彼らの先に本当の生産者がいる訳です。 今回は外貿公司が痺れを切らして、農村の生産者から産品を購入してしまっていた、という状況です。 日本の商社は契約をする場合、メーカーとユーザーの間にあって、「Back to Back」契約を結びます。 中国では外貿と生産者の間の契約が極めてあいまいで、右左同じ契約を結ばない、或いは結べない外貿公司がほとんどでした。 さて、キャンセルした契約、我々には何の非も無いと考えておりました。 ところが、転売先も無く、且つ残念な事にその後相場が急落するという事態まで発生し、外貿公司は立ち行かなくなり、結局「契約不履行」を理由に、我々を某市中級人民法院(地方裁判所)に損害賠償の訴訟を起こしました。 そして、今度は国際貿易の仲裁ではなく、地元の「裁判」に持ち込まれ、90万ドルの損害賠償」を訴えてきました(契約額は50万ドル)。 トラブルシューター・カメ、の異名はこの辺から付きだしましたが、またまたアホな上司が知らないところで交わした契約の「尻拭き役」として登場です。 まず「カリアゲ君」そっくりな問題児上司から事態の詳細にわたる経緯を聴取し、法務部門と打ち合わせ、北京で弁護士を雇い、某市へ乗り込みました。
  争点は、「契約発効はサンプル確認条件」であるという文言の解釈をめぐるものでした。 当然、契約は何年も繰り返されたものであり、双方はその意味とする所を十分熟知しております。 ただ、大損を抱え込んだ外貿公司は窮鼠猫を噛むよろしく、でたらめな議論を展開しました。 そもそも「サンプル確認条件」とは、これから出荷する貨物のサンプルをサービスで事前に送る制度の事だった、とぬかしおる。 これに対しては、通信記録で対応した。 「サンプルテスト結果は如何だったか?」と矢の催促が続いていた。 もし中国側の言う「サービス」であったなら、この催促は不要で、単に「L/C開設を督促」するだけでよいはずである。 弁護士によれば、今までの契約実績、サンプル提供後のやり取りの記録、などから日本側の勝訴は確実と言われ、我々も勝訴を確信した。 加えて、外貿側の弁護士たるや、単なるチンピラ。裁判所との「コネ」をちらつかせたりするが、まったく議論に論理性が無い。 北京や上海ではお目にかかれない人種である。
  結果は、これも判決が出ず、「和解勧告」。 しかも、日本側にも責任無しとは言えず、「痛み分け」を要求、損害額を60万ドルと認定、双方が30万ドルずつ負担、という驚くべきものでした。 こんな裁判あり? と思っても仕方ありません。 訴権は誰にでもあり、裁判というのは「地元びいき」なものです。 だから前回の問題の時もあれだけおっさんに言っていたのに・・・。 和解交渉の中で、我々は判決要求や上告もちらつかせ、金額を値切り、24万ドルで手を打ち、この町から早く去ろうと決めました。
  またまた、この経緯をまとめると、日本側の対応のまずさもやはり垣間見えます。 その後の反省点として、以下肝に銘じました。 というかおっさんに理解させました。
1. サンプル確認条件、の文言をもっと具体的に記載する。
2. サンプル結果を実は書面で通知していなかった。一切の契約に
   まつわる連絡は必ず書面で行う。(当たり前なのだが・・)
3. 争議の決着方法を「仲裁」とし双方がこれに服従する事を明記。
   今回は争い事の解決方法を明記してなく、それが地元びいきの
   訴訟に出られた原因と考える。
4. 今回の外貿公司は「糧油」、ご存知の方もおられると思うが、
   糧油公司と土産公司の指定契約書は不備が多い。彼らの書式は
   使わない。

  実は裁判の途中、関西にあるユーザー、F化学は中国側が訴えてきたとたん、逃げ出しました。 サンプルテストのデータ提出など一切を拒否してきました。 本来、彼らが矢面になってもいいはずですが、契約の表に出ていない以上、我々が彼らを訴える事も考えましたが、会社の結論として辞めました。 市況の下落をみたユーザーが本来マーケットクレームとなるべきところを「サンプル不合格」を言い訳に契約から逃げようとしたと私は個人的に思っています。 ひどい会社はわが国にもあります。 しかし中国側との契約をもっとしっかりしていたら、との思いの方が強いです。 なぜなら、交渉した何とかなる相手ではないからです。 中国側は自分達がリスクを張って購入を決めた責任を取りたくない、国営企業の卑屈な体質が、日本側を悪者にしよう、というアイデアを生んだのだと思います。 間に立つものとしては、問題が起こった時にどこまで踏ん張れる相手なのか見定めた上で、契約で縛る事、もっと重視したいと思います。 契約について、日本人はルーズと言ったら、「そうではないのでは?」という意見を頂きました。 これは視点が違うのです。 日本人、日本企業は契約に縛られたとき、それを履行する責任感は強く立派だと思います。 しかし、相手も同じように契約を重視してくれるだろう、という思い込みも強いのです。 だから契約で相手を縛る事が下手です。 国内の商売を見ると、いわゆる商品売買など、契約書無しのビジネスがどれだけあるか、きっと知ったら驚くと思います。
  この訴訟事件、ざっと経緯を見ると、なんと愚かなことを、と思ってしまいます。 実際どんな問題も、結局帰するところ非常にプリミティブな問題が原因となっているのではないでしょうか。

*ISO様に本日作ってもらった
 カヤック・ラック。 あと一艇を
 最上段に乗せる予定です♪
 これで我が家の駐車場もすっきり艇庫。
カヤックラック完成!

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テーマ:中国 - ジャンル:海外情報

この記事に対するコメント

異国の交渉事は なかなか難しいようですね。
初島またの機会にGO~しましょう 真鶴からもすぐそこに見えました。
カヤック・ウッドアングル アップありがとうございます。
クッション止めと 忘れてましたが最上段の余分ナットボルト切るのを忘れてましたので 次回サンダ-でカット予定です。
ついでにGORIKI ISLANDさんのカタログもお持ちしときましょう・・・

【2006/01/21 22:47】 URL | ISO #- [ 編集]


ISO様、熱海は温泉を堪能しました。漕ぎは不発でしたが・・・。
行き帰りと真鶴半島がよくみえました。そっちの方が波が静かだったので、
真鶴にすればよかったとちょっと後悔しております。
【2006/01/22 23:16】 URL | かめ #- [ 編集]


大抵湘南で沖出しされてたどり着くのは 初島ですけん
これ潮の流れでしょうか・・・
熱海の沖は なかなかの海ですよ 初島までは目と鼻ですがね。
地形からすると当然ですね 真鶴半島も三ッ石沖は ちっと難所です。
風も30km離れただけで方向が違ってきます これは地形と温度に左右されます。
海の道......この道が感じられてきますよ もうすぐ。
航海は後悔しないほうがいいです 全て肉になり血になりますよ。
明日は ちっとおじゃまさせていただきます・・・

【2006/01/23 21:12】 URL | ISO #- [ 編集]


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